千行詩4

千行詩

これからここに書かれる詩には、文字通り表題の千行がめざされています。とはいうものの、それはただ単に私がこれまで書いてきた「言遊戯帖」という形で十二ずつまとめてきた詩の表題をその順番どおりに連ねていくものでしかありません。一日二行ずつ掲載していく予定です。お休みをするときもあります。そして、表題の詩は言遊戯帖ブログに先行して掲載されており、おそらく、そちらの詩が千にな

るのとこちらの千行詩が出来上がるのとはそれほどずれることはないでしょう。千行目がどのようなものになるのかきわめて個人的な楽しみとしてひそかにほくそ笑んでいます。繰り返しになりますが、一行一行は詩の表題でしかありませんが、それぞれその背後には連なる言葉が有されているのであり、その時々の自分を映す、私にとってはかけがえのない、いとおしい言葉たちなのです。2008/2/24

水は晒された輪を重ねながら
拙速説に立たされたとき
旋回は鈍色に抜けていたが
知らされることの消えた氷の文書には
地上を渡る旋律の中心の構造には
破壊は一掃されることもなく
紡がれた壁の言葉と
予測可能の行方は
輪になろうとした声たちの
かつての沈黙は森に消えて
言葉という澱みに
水に引かれた鏡の内側に
静かな目盛りは目を伏せたまま
この街を行きながら
気付くことはたやすかったが
構造の7文字は鳥の遠隔を望んではいなかったが
恥ずべきことはみどり町の水を分けた真空管の扉にふさがれてもいたが
捩れた箱に入っていくと
ウルフトーンは路地を裏に抜け
斧の葉脈は途切れた脚韻を拾い集めながら
触れた皿の微細な空間からは
円環は固定した沈黙を繋ぎこみながら
手元に許された様式は
掘削された涸れ湖の底には
縁取りのされた静止には
水の手紙は剥がされたまま
流れは釦を不思議にしていたが
表題は鮮やかに
外部は希望の連鎖が
矩形の霧は思索に満たされながら
流れは自然のクレーン車で
一駅を過ぎて
逆さ回りの逆回転は
とりとめのない蓄積は緑の影絵を伴いながら
ヒエログリフは遠目にやってきて
マンデリシュタームへは届けられることもなく
もう一つの歩みには
緩慢な辞書は過ぎて日陰のアスファルトを匍匐し
起動された手帳の裏返しにうなだれた促音が二つ
残された子午線の中に刻み行くタイルの道の洞穴に
思慮は泥の爪をなぞっていきかけたが
十字は十分切り裂かれて
水の遠隔地を過ぎて
静かにねじられたガラスの
滞りは過ぎたま
曖昧さは箱の四角い陰に溺れてもいたが
もう一つの歩みには
手元に残された工事現場から
夜の採光は途絶えて
子午線のミーメーシスは5月35日の鼓動を越えて
消えてゆく螺旋への主義の構造説と
楔のсолнце{太陽}が鉛筆の森から離れていったのは
水の切れ端を紐解いて
シ水の切り取られた窓の欠片の破砕と
とはいうものの
言葉の迷宮への飛翔はマリネッティのつぶやきでもあったが
耐えられない縮図を探して離れてゆく人と
紡がれた奇跡にまたがって
石の黙読は鮮やかに
入手されたものは見届けられることもなく

240行

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